長引く咳の意外な原因〜自身の体験から

新垣です。今日は咳のはなし。

咳:婦人科にはほぼ関係ない症状ではありますが、かかりつけの患者さんから「咳が治らない」という相談を時折うけます。みなさんが口を揃えておっしゃるのは「呼吸器科で色々薬を使ってみたが治らない」と。

ここで私自身の体験談です。

5年ほど前、時々咳が出て止まらなくなることがありました。出ない時には全く出ないのに、一旦出始めるとしばらく続きます。
ゴホゴホゴホ、ではなく、コホ、コホ、と断続的に出る感じ。風邪症状も痰も鼻水もありません。
呼吸器科を受診して肺の検査をするも異常なし。「とりあえず咳喘息を疑って薬を出してみますね」と処方され試すも効果はありませんでした。

その後も咳は続いていましたが、ある時気づきました。咳が出る時には胸がクッと一瞬苦しくなって、それから咳がでることに。
試しに脈をとってみると、咳が出る時には脈が飛んでいることがわかりました。

私は大学生時代から「期外収縮」という、命には全く関わらないタイプの不整脈が起こりやすいのですが、どうやらそれが起こる時に胸が苦しく感じて咳が出ている様でした。

咳が出ることは結構不快なことで、周りにも心配されてしまうため咳を出ないようにしたい。それなら期外収縮が出ないようにしよう!ということで私が試したことは以下のことです。

①カフェイン入りコーヒーの摂取を控える:コーヒーを飲むと数時間後に期外収縮が出るような感じがあったため、コーヒーは基本カフェインレスにしました。これはかなり有効で、期外収縮の頻度は激減しました。
②体が冷えないようにする:夏のエアコンで冷えるとなぜか期外収縮が頻発します。できるだけ体を温めるようにしたら咳の頻度はかなり減りました。
③期外収縮を抑える薬を飲む:冷えに気をつけても夏はエアコンにあたる機会が多く、バスの車内や自宅以外の建物に入ると途端に咳が始まります。また、講演会で話す時など緊張する状況でも出やすくなります。そんな時には期外収縮を抑える薬を飲みます。すると期外収縮はほぼ起こらなくなるので、気持ちも楽になりました。

そんなこんなで、現在は期外収縮&咳に悩まされることはありません。

そして最近、患者さんの長引く咳が私と同じ原因だった方が数人おられ、期外収縮を抑える薬の投与で咳がピタリとがおさまったのです。

実はこの咳、悩んでいる人が少なくないのでは?

もし「私の咳もこれかしら?」と思われた方は、まず咳が出ていない時にご自身の脈を2-3分取ってみてください。脈が、トン・トン・トンと規則的に打っているなら、不整脈は出ていません。

脈の取り方

そして、咳が出始めた時にも脈を取ってみてください。もし、トン・トン・トトン・トン、という感じに脈が乱れ、その時に咳が出るようなら、期外収縮による咳の可能性が高いです。

期外収縮の治療は循環器で行いますが、問題ないからほおっておいて良いと言われることもあるかもしれません。そんな時には、期外収縮が起こると咳が出るからつらいのです、と訴えると良いですよ。

どなたかの参考になると嬉しいです。