子宮頚がんワクチン〜キャッチアップ接種のススメと当院の接種状況

新垣です。もうすぐ9月ですね。


これまで何度もお伝えしておりますが、子宮頚がんワクチンについてお知らせします。

1997年度生まれから若い年齢の女性対象の子宮頚がんワクチンキャッチアップ接種は来年3月末まで。半年間に3回接種が必要ですから、今月中に接種を開始すればすべて無料で接種ができます。

当院を受診された対象年齢の女性には、できるだけお声がけをしています。
「接種を迷っていたが、打つことにします」という方がいる一方、意外と多い返事が「親が打たせたくないと言っているので打ちません」というもの。以前報道された副反応の映像が強烈に印象に残っている保護者さんがまだまだ多いのですね。その後大規模調査によって安全性が確認されていますが、新しい情報はなかなか届きにくいようです。

子宮頚がんは、1年に約3000人の女性が亡くなっており、これは交通事故の死者数と同じくらいの数です。20〜40代の女性が亡くなることも多く、マザーキラー(お母さんを殺す病気)とも呼ばれます。

現在主流のワクチン「シルガード9」を接種すると、このガンを90%近く予防ができます。そんな素晴らしい予防方法があるこの時代で、今後ワクチンを打たずに子宮頚がんにかかったら、ワクチンを打たなかったことを親も自分も後悔するのではないでしょうか。

もちろん、子宮頚がんにならない人の方がずっと多いです。でも「自分は絶対交通事故で死なない」と断言できないように「子宮頚がんで死なない」とも言えない。自分の健康に責任があるのは自分自身ですから、親御さんの意見だけを聞くだけでなく、正しい情報を入手し、自分でも考えてみてほしい。(16歳から、ワクチン接種に保護者の同意は不要です)

当院では、4月15日の開院から4ヶ月半で、約150人の方がワクチン接種を行いましたが、問題となる副反応は全くみられておりません。是非多くの女性に、子宮頚がんとワクチンの正しい知識が届きますように。ワクチンについてご相談がある方は気軽に受診して下さい。

追記
とは言っても、ワクチンを打ちたくない女性に強制することはありません。打たない選択をすることも「あり」だと思います。その場合、20歳からの子宮頚がん検診を2年に1度必ず行いましょうね(※ワクチンを打っても検診は必要です)。

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