女性を悩ますカンジダ膣炎

新垣です。今日はカンジダ膣炎について書きます。

カンジダとは真菌(カビ)に分類され、身の回りによく存在している菌です。膣の中にもよくみられ、通常は症状を引き起こすことなく、ただそこにいるだけなのですが、女性の免疫力が落ちていたり抗生剤の内服した時などに異常に増えて炎症を引き起こし、おりものが増える、においが気になる、外陰部がかゆい等の症状を起こします。

通常は、膣に薬を入れて軟膏を外陰部に塗布すると数日で治癒しますが、中には数日で症状がぶり返し、何度治療をしても完治しない「難治性カンジダ膣炎」となっている方もおられます。

外陰部の強いかゆみはとても不快なもので、日常にも影響が出てしまうため、なんとか治療をしてあげたいと思うのですが、難治性カンジダ膣炎を完治させるのはなかなか難しい。

カンジダ膣炎の治療は膣錠を使うことが多いですが、難治性カンジダ膣炎に対して内服薬のフルコナゾール150㎎を1回服用するだけでOKという治療が2015年に日本で認可され、私はこの方法に大きく期待したのです。がしかし、この治療でもすぐ再発する女性が多く、膣錠との効果の違いをそれほど感じませんでした。カンジダ膣炎に対する自分の非力を痛感し、「カンジダめ!」と憎しみする覚えてくる今日この頃でしたが、そこまで思うならまずは他の治療がないか調べてみようと思い立ちました。

そうしたら、アメリカで行われている以下の様な方法がありました。
「フルコナゾール150㎎を3日おきに3回内服してカンジダをきっちりと治療した後、再発を防ぐためにフルコナゾール150㎎を週1回、半年間内服」。再発予防効果は内服中のみ、とのことで、内服をやめると50 %以上が再発するようです。その場合はさらに6‐12か月間、フルコナゾール150㎎を2~4週に1回内服内服するとのことです。参照元はこちら(英語です)。

この方法は良さそうです!日本では保険が効きませんが、それほど高価な薬ではないので自費で治療が可能です。来年開業した折にはこの治療も取り入れていこうと思います。カンジダが治らずお困りの方は気軽にご相談くださいね。

テレビの前でくつろぐやまちゃん