生理痛:痛みの基準は他人?

新垣です。

婦人科の外来で一番多い相談が「生理痛」なのですが。
いらっしゃる患者さんの中で時々「この位の痛み、普通だと思うんですけど」とか、「もっと生理痛が強い人は沢山いると思うんですけど」とか話される方がいて。
十分強い痛みなのに、「こんな程度で婦人科に相談に来る私は弱くてごめんなさい」という感じなのです。

痛みって主観的なもので、自分の痛みは自分だけのものだし、他人の痛みはこれっぽっちも感じることができません。だからこそ痛みは他人と比べる必要はなくて、自分が痛いと思ったら痛い、辛いと思ったら辛い。自分の感じたもの、そのままで正解です。

痛くて学校部活仕事を休んだり、多すぎる痛み止めを飲んでなんとか出勤したりとか、そんな痛みは当たり前じゃないし、毎月くる地獄の様な痛みを、誰ともわからない他人と比べて、過小評価する必要はないんです。

現代はありがたいことに、女性ホルモンを上手に活用した薬(低用量ピル・ジェノゲスト・ミレーナetc.)で生理痛は楽に出来ちゃうし、女性ホルモン以外がいいな、という人には子宮の痙攣をおさめる鎮痙薬や漢方を痛み止めと一緒に使うこともできる。

「たかが生理痛で病院に行くなんて」という考えは、今すぐ「生理痛は治療すべき立派な病気」という認識に変えましょう。

生理痛で人生損しなくていいんです。1人で悩まず、気軽に婦人科に相談に来て下さいね。

ミスドのドーナツをつまみ立ち食い中に視線を感じて見たらやまちゃんがじじじっと。